tears in heven


    40キロを優に超える身体を抱っこすることは容易ではなく

    フェアリの横に寝そべり、腕でギュッと包み込むのが日課でした。


    自分中心で天真爛漫な妹のサラをいつも大事に思い、

    周りのことばかり気にかけて思いやりのある優しい子でした。

    良いことがあって「やったーやったー」と私が喜んでいると一緒に飛び跳ね

    悲しいことがあって泣いていると、黙ってそばに寄り添ってくれたフェアリ。



    余命1ヶ月と言われてから2ヶ月半。

    介護する私の心の整理がつくのを見計らったかのように天国へ旅立ちました。

    いつかはその時がくると覚悟はしていたものの、

    一緒について行きたいと思うほど別れは辛く悲しいものでした。


    もっと早く病気に気づいてあげられてたら、

    もっともっとそばにいて包み込んであげればよかったと

    自分を責め、冷たくなったフェアリに「ごめんね」と何度も謝りました。



    ところが大きかった身体は小さな骨壷となり、両腕で抱きかかえ

    「やっと抱っこしてあげられるね〜」と言うと

    なんだかスーッっと心のわだかまりが消え

    自分でも不思議なくらい穏やかな気持ちになったんです。

    きっとフェアリが私の悲しみや後悔を消し去ってくれたに違いありません。


    今では一緒に笑って過ごした頃と変わらずフェアリをそばに感じられ

    痛みと苦しみに耐えた介護中の姿ではなく

    毎日楽しくお散歩した姿やボール遊びをしている姿が目を閉じると思い出されます。


    フェアリ、私のもとに来てくれて本当にありがとう。

    貴女に出逢えたことは私の誇りだし、ともに過ごした時間は大切な宝物です。

    私は貴女の母になれて本当に幸せでした。



    さて、少し前になりますが、フェアリとおしゃべりしながら彫ったスイカです。


    カービング デザイン スイカ


    ナスカの地上絵ってどんなんだっけ?と言いながら彫り始めたのですが

    全くと言っていいほど掛け離れた作品になりました(笑)


    カービング スイカ オーダー



    この度はスケジュールの調整でご迷惑をおかけし

    ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。


    フェアリにしてあげられる最後のお世話、天国への旅支度をきっちりとできたのも

    こうして今ちゃんと前を向いていられるのも

    家族や相方さん、そして励ましてくれる周りの人のおかげです。

    私を支えて下さり本当にありがとうございます。


    天国のフェアリが安心できるよう

    私は挫けず怠けず笑顔でこれからも生きていきたいと思います。

    どうぞこれからもよろしくお願いいたします。